様々な人と出会うに連れ
話をするに連れ
途方に暮れるような気持ちになることが増えた
もうどうしようもないのじゃないかという諦めが
心の奥底をかすめることもしばしばあった
何を施そうとする前にやめる気でいる自分の失望のはやさが
恥ずかしく残念で仕方がなかった
彼らに何をどう伝えるのがよいのか分からない
分からないけれども
もっと光が灯っていなければならないという
確信だけが強くなっていった
そして私達自身が光強く立つために
誰かから自分を取り戻すことが必要で
一箇所に集めて明るく光るために
光の粒を明け渡さないことが肝心で
心を散らしてしまうような優しさは
今は控えなければならないと
この小さな自分にも今手が届く施しは
自分を誰にも渡さないことだと
認めなければいけない気がした
そうしたときに
弱った手足に血が巡り
胸の隅まで気が満ちて
初めて来た星に降り立って
視えなかった眼がひらいてくるような
何かが生まれてくるような嬉しさが
失意の裏にちらちらと
覗いている気がした
