113 中心

真ん中になりたいの、私は真ん中に。ただそこに入りたいの、そこに居てみたいの。上から目線でも下に落ちるでもなく、偉いでもなくてクズでもなくてふつうで、つるつるの貴族でもなくてボロボロの貧乏でもなくて、ひたすら誰かを攻撃しなくても自分に責められなくてもよくて、これだけ信じていればって依存もしないで誰かの見様見真似でもなくて自分で考えたくって、それでも自分のことばかりだけを考えないでいられるの。何かに自分を乗っ取られたくないの、すぐに他人になってしまうの、それでも他人のことを考えたいなら、真ん中にいて、真ん中で自分の中にちゃんと入らなくっちゃ出来ないのよ。私は均衡をとって自分の中に入りたいの。均衡がないと入ることができないの。

もう降りたい、降りてもいいと安心したいということ。
そして、昇りたい、もう昇ることを認めてもらいたいということ。

ねえ、毒と薬を分けるのはその量って言葉もあるでしょう。

ねぇ、開けられる鍵じゃなくちゃ閉められないでしょう。
二度と開けられない鍵を閉めますか?

普通の位置に立つことと、つまらない人間になることは違います。

自分自身と、あなた自身のために。