114 非の打ち所なし

世界は完璧。わたしがいい加減でも。
身の回りの誰それもみんな完璧。わたしがどれだけ難癖をつけても。
なんとなくそれなりに周っているとかのレベルではない。それはもう本当に完全にできている。できているし、今この瞬間もできていっている。全部の辻褄が合うようになっている。途方も無い数の仕事人やら天使が働いているのに違いない。
諦めるのは無気力な行動とは違う。ただ知るということ。既に有るものの完全を知るということ、既に持っていて失われないものの存在を知るということ。
いい加減なのは自分だけ。引き出しにたくさんの道具をしまって、見えないようにして、何も持っていない無能なフリをしている。完全性に対して抗っている。たまには不器用になってみたいとでもいうように。