83 新しい秤へ

こんなに身の回りのものを大事にできない
レンタルしていたものはもちろん返します
すると代わりのものがやってきますね
今度は誰かのものではない
私のものがやってくるとして
それはあまり立派ではないかもしれない
怖いかもしれない
不安かもしれない
しょうもなくて怒りっぽくてだらしがないかもしれない
優秀ではないかもしれない
それでも返却をするということは
私が決定した意思にもとづいて
正確におとずれる出来事のひとつで
最適化された道のうちの
一番、今の自分に近いところ
全景が視えないから不安になるけど
これが自分の道かどうかは自分でわかります
だから今はどうして
私がこんなに恥ずかしいか
今まで歯車が回らなかったか
少しのあいだそれを直視して
泣いてみたいし
知らないふりをするのをやめて
レンタル品ではない自分の角度で
はかり直す作業が必要みたいだ