84 雨を降らせてくださって

ありがとうございます
雨を降らせてくださって
一晩のうちにあなたのしずくが地を濡らし
どうかきれいになりなさいと
澄んだ霧が風をつたって
私の呼吸を入れ替える
すべてがまた流れていく
海になり
あなたのところに還るまで
どうして
こんな清々しい雨の日に
青空は姿をかくすのか
水の神は太陽と契約を交わし
あなたの愛を時々遮りますと
取り決めをなされた
光は今はまだ
私に見えないところで
にこにこと笑って
よろこんでおられる
そのよろこびが予感となって
もうすでにこちらに差している!