98 珠を撫でる

体の真ん中の
真ん中の
魂のたまを

ちょっと
取り出してみて
眺めていたら

でっかい光の手

やって来た

あたしの身体の
大きさくらいで
ふっくら光っている

それから

なでなで
なでなで

それがどれだけ
嬉しいことかって

ずっとこうしたかった
って

言いながら

どうして
撫でられるんじゃなくて
撫でるほうが
そんなに喜ぶんだろ

どうしてそんなに
うれしいんだろ

ふしぎ

でも

なんだか
うれしく
あたたまってきた
みたい