27 時空をわたり届ける

あなたの頭は、
言葉は、
大丈夫だと言っているが、
私の耳には
つらいと聴こえる。
だから私は癒やしに来た。

いま、あなたにとってまったく痛くない、柔らかな光がさして
天まで延びる、たくさんの白い柱となって、
ぐるりと囲みました。

さて、柔らかな霧が身を囲み、私はこれを静かに吸って、少し身体にふくみ、また静かに吹く。
いつぞやか、いつぞやかの、何もかもが足りないようなときのその子へあげる。
眩しくないよ、朝の陽のようで、うたのようでもある。聴こえていなくていいんだ。同じことだから。空が白む前に聴く音楽が好き。それは自分から離れていないから。
此処にも何処かからうたが届いているかも。誰かまだ見知らぬ人からかも。
それは私のこの耳にははっきりわからないが、毎日返事を書いていこう。